日本語だけで十分でしょ?
日本で生活するなら、日本語だけでいいと考える人は大勢いると思われる。日本人は英語できない人種であるというのが、東南アジア、ヨーロッパ、アメリカにおいて有名であるからだ。英語を中学校から大学までの間習っているのに話せない。文法はバッチリかといえば、そうでもない。これらは、私が海外に住んでいる日本人と接して感じたことである。
では、なぜ日本語だけ話していても十分でないと考えるのか。それは、もはや日本は、日本だけで経済がまわっているわけではなく、イヤでも外国人と関わることが多くなるからである。「いやいや、国内でビジネスしかしていない日本企業で働いている分には、問題ないでしょ」。そういう声も聞こえてきそうである。しかし、本当に問題ないのか?現時点で問題ないと決めつけているだけではないだろうか。人口も経済も縮小する日本において、国内ビジネスしかしない企業は今後相当厳しくなるだろう。本当に近い将来、自分は日本語を理解するだけでよいのか?ぜひ自問自答してほしい。
語学の勉強は、仕事のためだけではない
語学は、仕事のために勉強するんでしょ、と考える人は多いのではないだろうか。間違ってはいないのだけど、もっと楽しいこともある。私が思うに、語学はその国の歴史や文化を学ぶことにつながるし、相手をリスペクトすることにもつながる。どんなに優秀な通訳を使っても、相手の語学がまったくわからなければ、真に分かり合える、お互いにリスペクトするということはないと考えている。
日本語以外の語学を勉強したことがある人はお気づきだと思う。語学勉強を始めるとき、まずは、成り立ちを学ばざるを得なくなる。英語、スペイン語、イタリア語でいえば、起源はラテン語、日本語は中国の影響を受けている、などなど。そうすると、うっすら歴史まで学ぶことになる。語学を通して、国の成り立ちや、植民地化の歴史などがわかるのである。
そして、次に語学を通じて、性格がわかることもある。英語は、アルファベットが26文字しかない一方で、中国語や日本語は大量の文字がある。これはどういう訳だろうか。たとえ同じ意味だとしても、大量の文字を使う方が、よりニュアンスが伝わるのではないだろうか。すると、中国人や日本人は昔から繊細な性格だったのか、と妄想が働く。
タイ語においては、句読点がない。当然ながら、どこで文章が切れているのかわからない。これは、おしゃべりにおいても同じで、いったいどこで切れているのかわからず、長々と話している人が多い。
語学は、現地人の思考プロセスを学ぶことでもある
外国の言語を学ぶことは、その国の人たちがどんな思考プロセスを持っているかを知ることでもある。どういうことか。
例えば、英語を話している自分と、日本語を話している自分の性格が変わったことに気づく人はいないだろうか。英語を話している時は、どこか強気で自信がある一方で、日本語を話している時はやさしめで消極的。これは私に言えることである。また、英語を話している時は合理的に考えるようになるという人もいる。
タイ語もおもしろい。前述したようにタイ語には読点や句点がない。したがって、会議をしていてもどこで文章が切れているのかわからないほど長い。また、結論をはじめに言う人は少なく、日記のように、積み上げ式で話をする人が多い。結論から逆算に考えるよりも、積み上げ式で結論を持っていくという方法なのだ。
このように、言語によって思考プロセスは異なっている。これは、文法や単語、言い回し、発音、そしてカルチャーが影響していると考えている。
英会話を上達させるためには何をすべきか?
なぜ日本語以外の言語を習得すべきかを理解したうえで、英会話を上達させる方法を考えていく。
英語を使う環境に無理やり身を置く
一番手っ取り早いのは、英語を使わなければならない環境に身を置くことである。英語圏の国に住めば、イヤでも英語を使わざるを得ない。日本語を話しても誰も理解してくれない。こういう環境に身を置くのである。
日本にいたら、そんなことできない!そんな声が聞こえてきそうである。その場合は、海外にいる疑似体験を作ることである。例えば、、、
- 外国人がいるコミュニティに参加する
- 外国人がいるバーに行って話しかけてみる
- 英会話教室に参加する
- オンラインで外国人と交流する
ざっと考えるとこんな感じだろうか。とにかくアウトプットを出しまくることだ。これに尽きる。インプットも必要なんだけど、アウトプットすることで、自ずとインプットもできている。外国人と会話すれば、こういう表現もするんだ、とか、こういう英単語があるんだとかを教えてもらえるし、気づくことができる。アウトプットFIRST!
自分の好きなことを英語でやってみる
例えば、私はバスケットボールが好きで、NBAをよく見ている。好きなものは、時間も忘れて英語を聞くことができる。苦痛と思ったことはない。
スポーツが好きな人は、いつも見ているニュースを英語で見てみよう。
映画が好きな人は、英語字幕にしてみよう。
旅行が好きな人は、Youtubeで英語の旅行動画を見てみよう。
ファッションが好きな人は、英語で解説した動画を見てみよう。
このように趣味を英語でやることで、日々、習慣的に英語に触れることができる。これはおすすめ!
明確なゴールを持つことも大事
英会話を上達させるためには、継続が大事だ。継続させるためには、明確なゴールがあることも重要だ。例えば、、、
- 旅行する際に、料理の注文、レストランでの会話、旅先での会話、ちょっとした会話ができるようにする
- 英検2級をとる・TOEIC900点をとる
- 映画を字幕なしで見られるようにする
目的によって、今何をするかも変わってくる。英検をパスしたいなら、英検用の本を使って勉強するのが近道で、わざわざ外国人と交流する必要はないかもしれない。旅行用に勉強するなら、会話重視の勉強が一番だ。
ゴールを設定すると、自分が今どの位置にいるか考えざるを得なくなる。そうすると、現状とゴールの間にあるギャップを認識し、どう埋めたら良いのかを考えるようになる。
でも、それだけじゃ勉強を継続できないかもしれない。どうすればよいか。。。
まとめ:継続的に楽しく勉強するにはどうすればよいか?
いくら目指すべきゴールがわかっていたとしても、やり方がわかっていたとしても、継続して勉強できなければ上達もない。では、どうするか。
私が思うには、2つある。
まずは、勉強仲間を作るということ。ひとりで勉強していては、ちょっとつまらなく感じるだろう。自分が今どれくらい上達しているのかもよくわからない。悩みを共有できる人がいない。こういった悩みを持っている人はけっこう多い。もし一緒に勉強する人がいれば、負けられない!と思ってモチベートされることもあるし、悩みを聞いてもらえることもできる。切磋琢磨していくことである。
二つは、楽しくやるということ。これは、どういうことかというと、自分の好きなことの延長線上に英会話の上達があるということ。
例えば、私はバスケットボールが好きなので、プロのリーグであるNBAをよく見る。NBA関連の動画をYoutubeで見るとほとんどが英語であり、見ているだけで英語の勉強になっているのである。
映画や音楽が好きな人は、それらをずっと見たり、聞いたりしていてもいい。私もその口だ。これはかなり英会話、特にリスニング力の向上に役立った。映画を繰り返し見ることが好きな私は、セリフを覚えてしまったくらいである。