アジアでは、初めてファイザー製のワクチンがシンガポールに届いた。どのようにワクチンが届けられたかは、上の記事をご覧いただきたい。これからは、日本で報道されていないニュースを定期的に紹介していきたいと思う。
シンガポールにワクチン到着はアジア初
さすがアジアを代表する国と言ってよいシンガポールである。アメリカやイギリスに続き、アジア地域としては初めてワクチンがシンガポールに到着した。今後、随時運び込まれ、接種が行われるようである。
何といってもスピードには驚かされるばかりだ。この国は何をやるにしても早い。理由は、国が小さい、政府系の力が強いこともあるが、正しいと思われることには意思決定がとにかく速い。
シンガポールは、2020年12月23日時点で感染者が約6万人で死者数が約30人である(最新情報はこちら)。3月ごろには、インドなどからの外国人労働者が集団感染し、一時は一日1000人クラスの感染者が出たが、現在は抑え込みに成功しており市中感染は全くと言っていいほどない。
シンガポールでのワクチンの接種対象者
シンガポールにおけるワクチン接種の対象者は、シンガポール国民のみならず、居住者全員が含まれる。つまり、外国人出稼ぎ労働者、現地採用者、駐在員など職種や国籍にかかわらずタダで接種することができる。
これは、かなりの大盤振る舞いといえるのではないだろうか。いくらシンガポールが人種のサラダボウルで多種多様な人が住んでいるとはいえ、ものすごい決断だったと私は考えている。政府は、自国民だけでなく居住者全員の事を考え、ひいては国全体が健康で安全であることを目指す。そういうことなのだろう。
これほどまで早く確保できた理由
シンガポールがなぜこれほどまで早くワクチンを確保できたのか。これは、やはり資金力と意思決定の速さということだろう。アメリカやイギリスが承認したということも十分な理由になるが、それにしても早い。真っ先に予約していたのかしら。
あまりシンガポールを持ち上げるつもりはないけれども、政府としてはこれにより、国民を安心させることができた。そしてシンガポールは、国民だけでなく海外国籍の労働者が多いので、早期に対応して彼らにとっても安心であることを印象付けた。
ワクチン輸送の課題
トップで示した記事によれば、ワクチンを輸送し、また現地で保管するには相当な手間がかかるらしい。マイナス70度管理しなければワクチンが壊れてしまうとのことで、飛行機にはドライアイスを何個も詰めて輸送されるらしい。到着した後は素早く冷凍庫に保管するという。
何とも大変なようであり、これに携わる人には尊敬の念を抱く。
日本へのワクチン到着はいつ頃になるか
一部の記事によれば、ワクチン到着は2021年の春ごろと言われている。実にアバウトだ。おそらく、日本での承認が下りるのに3,4か月はかかるのであろう。一体いつまでこういう遅さはつづくのだろうか。これは治らないものなのか。たとえ、緊急であったとしても。。。
もはや、日本に今更早くしろ、というつもりもない。諦めの境地だ。せめて、確実にワクチンを届けて高齢者を中心に早期に安全な接種が実施されることを願う。