タイでの働き方や人材マネジメントについて書かれた記事を読んで、非常に興味深く感じたので、今回はその内容をベースに自分なりに考えてみたいと思います。
※私はタイでの駐在経験はあるもののビジネスに深く関わっているわけではないので、多少の誤解が含まれているかもしれません。その点はご容赦ください。

タイ人マネジメント
まず紹介したいのが、こちらのサイトです。
👉 「タイ人マネジメント~なぜタイ人は、すぐに会社を辞めてしまうのか?」
実際にタイで働いた経験がある人なら「確かに!」とうなずける点が多いのではないでしょうか。今日はその中から、特に印象に残った部分を掘り下げていきます。
タイ人はなぜすぐに会社を辞めるのか?
日本の「石の上にも三年」という価値観をそのままタイに当てはめるのは危険です。
タイでは優秀な人材ほど、5年や10年同じ会社に勤め続けることはほとんどありません。なぜなら、転職した方が給料が大きく上がるからです。
例えば、25歳で月収3万バーツ(約12万円)の人材が、他社に移れば4.5万バーツ(約18万円)になることも珍しくありません。昇給率1~3%が一般的な中で、転職すれば一気に50%アップ。合理的に考えれば当然の選択ですよね。
同じ会社に居続けるリスク
- カルチャーが固定化する:同じやり方に慣れすぎて、新しい環境で成果を出せなくなる可能性。
- 能力に疑問符がつく:ある人の言葉を借りれば「10年、20年同じ会社にいる30代・40代は、できない人の可能性が高い」。
- 不正のリスク:権限が強くなり、業務が属人化するほど、不正が起きやすいというデータもある。
このため、社員が辞めないように必死で引き止めるよりも、辞める前提で組織を回せる体制を整える方が現実的です。
実践的な対策
優秀な人は3~4年で辞めることが多い。ならば、以下のような工夫が必要です。
- 採用時期をずらして複数人を配置する
- 業務を属人化させない
- BCP(事業継続計画)やコンプライアンスの観点でも分散させる
これらを意識すれば、誰かが抜けても大きな混乱は避けられるでしょう。
とはいえ、優秀な人を採用できない場合は?
「いや、そもそも優秀な人が採れない!」という悩みもあると思います。
履歴書や面接だけで見極めるのは難しいのが実情です。結局のところ、ある程度は「自分で教育する覚悟」が必要です。
タイで「優秀な人を採用して、あとは任せておけばいい」という理想を追い求めるのは、あまり現実的ではありません。
採用で「はずれ」を減らす方法
タイならではの方法として有効なのが「コネ」です。
知り合いや元従業員を通じて紹介してもらうことはごく普通に行われています。このやり方なら、一定の質を担保できる可能性が高まります。
まとめ
- 長く勤めること=評価される、ではない
- 転職はキャリアアップの自然な手段
- 企業は「辞めること前提」で組織を設計すべき